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■ ディスクの回るパイオニア台車について






ディスクブレーキが車輪外側に露出している物が多いことで知られるパイオニア台車。
小田急では4000形が釣り掛け駆動時代に使用していたことで有名ですが、
以前から模型でもこのディスクブレーキを実車同様に回転させる事が出来たら面白そうだなと思っていました。
(Nゲージの場合、大変細かい事もあって余程注目しなければ回ってるか回ってないかなんて
わからないという見方も出来ますが・・・汗)
ただ、直接走行に関わる部分だけに相当な技術がないと上手くいかなそうということで、
ディスクが台車枠と一体成型となっているGMのパイオニア台車を装着しておしまいにすることが多かったのですが、
先日、昔々エンドウから発売されていたという金属製の京王3000系(Nゲージの世界では数少ない、
ディスクブレーキが回転する製品)の写真を見ていたところ、どうも意外とシンプルな構造であるように感じ、
それにヒントを得て実際に「ディスクの回るパイオニア台車」を作ってみる事にしました。

ディスクを車輪外側に直接接着するという構造上、車輪は内側支持とすることが必要な為、
GMの動力台車枠を使う事にしました。この場合、実物の台車とは構造が大きく異なる上に
欠点が幾つか(このページの下のほうでご紹介させていただきます)ある為、
最善の方法とは言い難いかなという感じですが、ともかく私なりに
作ってみたパイオニア台車について作業の様子を交えてご紹介させていただきたいと思います。
前述の通り短所もかなりあるのですが、もしよろしければご覧下さい。





材料は以下の通りです。

・GM製 「パイオニア」型の動力台車
・GM製 動力ユニット用の床板・ギアケース
・銀河モデル製 N-084(ブレーキディスク)


以上です。それほど多くもなく、また特殊な物もありません。
ただ、GM製の三つの部品に関しては
動力ユニットを丸ごと買うと使わない部分の方が多く大変不経済な為、
GMストアーなどで分売しているものを買ったほうがいいと思います。
(もちろん手もとに各部品のストックがある場合は関係ありません
が・・・)

左の画像は加工前の動力台車枠です。
台車枠側面はこのようになっています。
この台車枠のディスク部分を切り落とし、その後
別付けのディスクがうまい具合に収まるよう適宜加工していきます。
ディスクブレーキとボルスターアンカー(上の画像で左右に伸びている
棒状の部分)のモールドを削り落とした様子。
どこで切るかは実車写真を参考に決めますが、大変シンプルな
外観の台車なので、難しいことはないと思います。

ボルスターアンカーのモールドはディスクを回転式にする事とは
関係なく、単純に小田急4000が使っていたパイオニア台車
にはこれが不要(もっと全然違う形のものが台車中央部についている)
な為です。
あると物凄く違和感を感じるというわけではない上に、
周囲のモールドを傷つけずにきれいに削るのが難しい為
(今回の加工例もちょっと失敗気味です・・・)、
これはそのままでもいいかもしれません
この画像のみ完成後の台車画像を使っている為、
ややわかりづらくて申し訳ありませんが、次は左の画像のように
台車枠側面部分の裏側をヤスリで削って厚みを減らします。
これは台車枠そのままだとどう転んでも別付けのディスクパーツが
収まるスペースがない為で、可能な限り薄く削り(もちろん強度上、
限度はあるのですが・・・)、台車枠とディスクとのクリアランスを
充分にとる必要があります。
左の画像では重力の関係で(^^;、車輪が下に寄っているため
実際どれぐらいの隙間を作ればいいのかわかりづらいのですが、
意図的に車輪を片側に寄せても台車枠とディスクがぶつからない
程度まで余裕をとっておくと安心だと思います。

ある程度削ったら、その都度ディスクを付けた車輪を実際に
取り付けてみて、スムーズに車輪が転がるかチェックを繰り返します。

なお、左の画像でも青い矢印と文字で書いてあるように、
台車枠側面の付け根(?説明が難しい為画像をご参照下さい)部分は
削り残す必要があります。ここも薄く削ってしまうと、強度上かなり
厳しい事になってしまい、最悪の場合台車枠側面が一部欠落する事も
あります。
実は初めてこの台車を作ったときにその失敗をやりまして、
到底使い物にならないということで急遽新しい台車枠を買ってくる
はめになったのです・・・。車輪の回転に支障をきたす事もありません
し、この僅かな削り残しをするだけで驚くほど丈夫になりますので、
是非やってみてください。
次に、加工した台車に取り付けるディスクブレーキパーツを弄ります。
これはそのまま台車側面にペタッと貼り付けても使えるものですが
(当サイト工作室にある相鉄7000系製作記・その2にそんな例が
あるのでご参照下さい)、今回の構造で車輪外側にそのまま
貼り付けると、台車枠の中に収まりきらず車輪が付けられなく
なってしまう為(説明が下手でごめんなさい)、左の画像のように
出っ張っているリブ(?)をヤスリなどで削り取ります。

このパーツはたぶん金属製だと思うのですが、
結構サクサク削れますので大変な作業ではありません。
リブを削ったディスクパーツは、ゴム系接着剤で車輪外側に
接着します。少しでも位置が偏っていると、車輪が回転した時に
ディスクが物凄くイビツな円を描いて回転して非常にカッコワルイ為、
慎重に取り付けますが、この時ゴム系接着剤だと位置調整が
やりやすいのでおすすめです。

また、これはちょっと好みにもよるのですが、私の場合は
車輪外側を台車と同じ色に塗装することにしているので、
今回は予めディスクをつける前に車輪外側に灰色を筆塗り
しておきました。ディスク取り付け後は、ディスクの内側を艶消し黒に
塗装してディスクを引き立てる工夫をしてみましたが、これも
好みによっては不要な作業です。
以上で台車関連の加工は終了です。
左の画像は今回の台車を構成する全部品を並べてみた様子です。
右のほうにある凸型の台車フレームは特に
弄るところもなくそのままで大丈夫ですが、トレーラー車の場合、
ギアは不要ですので外しておきます。
上の画像の部品を組み立ててみた様子。
細かなディテールがない為、ややオモチャっぽいですが、
一応これでディスクが車輪と一緒に回転する様子が楽しめます。
次に、完成した台車を床板に取り付けてみます。
左の画像は動力ユニット用の床板とギアケースですが、
トレーラー車とする場合、床板はコンデンサ収納用の窪み
(床板下側から見れば出っ張り)が、ギアケースに関しては
台車との固定用の爪付近以外の部分がそれぞれ不要ですので、
適宜切り取っておくとよりスマートになります。
ただ、ギアケースに関しては不要部分を切れば窓越しに
ギアケースが見えてしまうのを防げる反面、不要部分を
キレイに切断するのがやや大変な為、面倒でしたら
省略しちゃってもいいかもしれません。
床板に台車を付けてみた様子。
このままだとかなり軽すぎるので、適当にウェイトを載せる
必要がありますが、床板に凹凸がある関係で20m車用のウェイトは
うまい具合に収まらなかったような気がするので、18m用や
キャラメルウェイトを複数搭載するなどの工夫が必要そうです。
車体を載せてみた様子。
手もとに4000の車体がない為2600の冷房車で誤魔化して
いますが・・・。
■ ただ、短所も・・・。

以上、色々とご紹介させていただきましたが、ページの初めにも
書いたとおり欠点が幾つかあります。
それについてもちょっと触れてみたいと思います。

まずはなんといってもディスクの位置。
左の比較画像をご覧いただければお分かりいただけると思いますが、
無加工のパイオニア台車に比べてディスクが結構奥まってしまいます。
この台車はやっぱり外側にバッと張り出したディスクが魅力ですから、
これはマイナス。
また、構造上車輪の内側がご覧のように重々しくなってしまい、
デハならまだしもクハなどの軽快な雰囲気の車両に使うには
かなりマイナスです。

また、実車は車輪とディスクが直接くっ付いているわけではなく、
台車枠を隔てていますので、このような角度から見ると
実物の構造との違いから来る見た目の違いが目立ってしまいます。
車輪のスムーズな回転の為とはいえ、実物では限りなく接近している
台車枠の端の部品とディスクの間に結構な隙間があるのも、
人によってはかなり気になるかもしれません。
同じ角度から無加工の台車を。
前述の通りディスクが外側に張り出している雰囲気は
こちらのほうがよく再現できていますし、車輪を外側で支持している
ごく普通のトレーラー台車も製品化されているため、ディスクの回転に
さえ拘らないのなら充分アリです。




以上、色々とご紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
はじめにも書いたとおり、Nゲージの大きさだと回ってるか回ってないかは
余程目を凝らして見なければわからなそうなので、そもそもそこまで
ディスクの回転を追及する方がどれくらいいるのかなという気もするのですが、
しかしふとした拍子に、ディスクがキラキラ光りながら回転してるのを見つけたら
ちょっと「おっ」って思いますよね(共感得るの難しそうな予感)
そんなちょっとした楽しみを実現して遊ぶのもいいななどと思っています。


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